時は再び動き出す


頭が痛い。
ボクはどうしたんだろう。
そうだ、氷の女王を見ようとアイスダンジョンに向かって・・・。

情けない、拳を交えるまでもなく倒れてしまったんだ。



気がつくとそこはカイバイガルだった。
日課だった花虫狩りの習慣で、無意識のうちにこのショッピングモールまで辿り着いたのかもしれない。

なんにせよ、ボクは生きていた。
まだ格闘家として拳を掲げる体がある。意志もある。
ボクは拳を握り、自分の拳の感触を確かめる。
安堵のせいか、溜息と微笑が沸いて出た。

ふと周りを見渡してハッとする。

見たこともないファッションに見たこともない職業の冒険者達。 遠くでは見たことがない技術が披露され、凄絶な威力でモンスターを葬っていく。

あんな魔術は、なかった。
あんな射撃方法もだ。
あんなしなやかな上段蹴りが繰り出せる人間もだ。

ふと新聞を見やる。
・・・・!?

ボクは・・・何ヶ月眠っていたんだ・・・。


安堵や感慨に浸っている暇はない。
ボクが眠っていた間にも、ライバル達は腕を上げ、技を磨いている。 今のままのボクでは、ライバル達と共に戦う事すらできないだろう。

顔を上げ、ボクは拳を握り締め、立ち上がる。

「待っていてくれ、みんな。すぐに追いつき、また肩を並べて戦ってみせる・・・きっと・・・」


ずっと止まっていた時計の針は再び動き出し、 ボクの冒険がまた、始まる。





と、友録窓を開くと、



殆どの人が休止or引退orフェードアウトしていた。
そりゃそうだよね。



2005/05から2005/10まで全然音沙汰無しでごめんなさい。 ここをご覧になるとは思えないですが、この場を借りて。 不在の間引退or休止なさった方々、今まで有難うございました。 機会があればまた一緒に旅立ちましょう。



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