学び舎3 男子生徒に女子生徒はこれで大丈夫だろう、 そろそろ二階へと歩を進めるとしよう。 ここでふと、この本館には授業用の教室しかなく、 音楽室や美術室、機械室など普通の教室以外は別館にあると聞いた事を思い出した。 体育館や柔道場に剣道場などもあるかもしれない。 せっかく学校に入学したのだし、 格闘技の部活の状況を見るのも悪くない。 そう思い立ち、 ボクは二階廊下に並居る悪霊をかいくぐり、別館へと向かった。 別館に辿り着いたボクが初めに入った所は 売店だ。 見てみると売店のインテリアは全てポップな感じで、 電話だけがシックでとても浮いて見えた。 と思ったらボクの使ってる電話と同じ電話で、 おばちゃんに妙な親近感を覚えた。 とりあえず腹が減っては戦はできぬ。 ボクはヤキソバパンにコロッケパン、うどんを注文した。 中学高校の頃を思い出しつつ、なんとなく懐かしい味のうどんを啜る。 まだ共学になったばかりの中高一貫校で、 昼になると押せども圧せども動かない膂力ある先輩方の山に困っていた。 割り込みしようとする一つ上の先輩と争っていた時、 その先輩に入れようとした肘がはずれ高等部の先輩に当たり、 二人まとめてボロ雑巾のようにされた事も、 今となっては良い思い出・・・ なわけもなく、部活動でこの苛立ちをぶつけるべく、 売店を後にした。 すると、売店を出てすぐ生活指導の先生に会う。 ああ、ご苦労様です。ボクはこの度、 言われも無い恨みや呪いを受けてカオスと化してしまった 学園を危機から救うべく入学致しました。 この学園は特に人に恨まれるとか呪われるような事は何も無いですよね。 番長がちょっとヤンチャってくらいで・・・ って、いや、人が話してる最中にガツガツ殴らないで下さいいてててて 警備員に他の先生まで呼んで、なんだなんだ 廊下は走ってないですよ。 もうそりゃもう牛歩戦術ってなくらい歩いてますよ。 校則違反も特にしてないっていうか現状校則なんてあってないような物だと思うんですが。 いやだから殴らないでってぎゃーいたたたた! いや持ってます!持ってますってば! ほら、見て!見て見て見て・・・ ってうわ、あ゙い゙だだだだああああ! いやもうなんかわかんないけどごめんなさいってかマーフィー岡田の真似なんてもうしません ホントすいませいたたあああああって先生マジ勘弁! 先生強すぎです! マジやばいっすそんな殴られたらホラ頭から石油の如く源泉の如く血が飛び出して目の前が真っ赤にぎゃー・・・・! あ、死ぬ 決め付けこじ付けで難癖つけてくる教師は、いつの時代になっても絶滅しないらしい。 ・・・・・・余今若人の為め、 即ち学生の為めに、恨を呑み涙を呑んでこの拳を振る。 岑々たる頭を抑えて未来永劫に歓迎学園を呪詛する事を記憶せよ。 ボクは精一杯の呪いをかけ、学園を後にした。 |